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筋反射テストのしくみ

よっちゃん

キネシオロジーを勉強した方でも、
その裏にある仕組みについては ご存じない方もいるかもしれません。

さまざまな本やサイトで調べたものを わかりやすく文章にまとめました。

学問的に正確な文章を書くつもりではなく、
あくまで、こんな働きがあるからなんだと
自分が納得いく説明にとどめています。
(厳密な事をいおうとすると沼ですし)

誤解や説明不足なところがあるかもしれません。
お気づきのことがあれば、お問合せフォームから教えて頂ければ修正しますね。

腕を動かす

腕を動かすという当たり前にできる行為であっても、
無意識のうちに、たくさんの処理をしています。

たとえば、目の前のものを取るという場面を考えてみましょう。

腕を動かして、目の前のものをとろうとするとき、
自分の現在の腕の位置が分からなければ、
前に動かすのか後ろに動かすのかもわかりません。

自分の腕がどこまで動いたかがわからなければ、
目の前のものを通り過ぎてしまします。

そんなことが起きないのは、
脳が体の位置や動きを常に把握しているためです。

脳はそれらをどのように把握しているのでしょうか。
それは、固有受容器のおかげです。

固有受容器

聞いたことがないかもしれませんが、
わたしたちの全身の奥深くには、「固有受容器」という期間があります。

固有受容器は、自分の体の位置や動き、力の加減などを感じる感覚です。
筋紡錘、腱紡錘、関節包の受容器、靭帯の受容器などがあります。

全身の固有受容器から送られてくる情報を脳でまとめることで、
自分の体の位置や動きを常に把握しています。

体を動かすときだけでなく、単純に立ったり座ったりしているだけでも、
脳は全身の筋肉に信号を送り続けて、体のバランスをとりつづけます。

なぜなら、脳は人間にとって重要な臓器の一つだからです。

二足歩行とバランス

わたしたちは猿と共通の祖先から進化し、
二足歩行ができるようになりました。

二足歩行で移動するのは、
両手が使えるなど様々な利点はあるものの、
常に危険と隣り合わせの一面もあります。

転倒したり、ぶつかったりすれば、
脳にいちじるしい障碍(しょうがい)を負うことになり、
最悪、死に至ります。

そのような自体を避けるために、
脳が固有受容器からの信号を常に処理しています。

そのおかげで、二足歩行であってもバランスをとり続けることができ、
転倒しそうになったら、全身の筋肉が反射的にうごいて、
リスクを回避しようとします。

固有受容器の働き

固有受容器は、運動や姿勢のコントロールはもちろん、
身体の協調性や器用さ、 気持ちのコントロールなどに関わっています。

身体の協調性とは、いくつもの筋肉を動かすとき、
筋肉がそれぞれ適切に動くことで、
複雑な動きをするときに必要な能力です。

固有受容器と気持ちのコントロールは
一見関係なさそうですが、実は大きな働きがあります。

たとえば、赤ちゃんが泣き出したら
お母さんは「よしよし」といいながら、
おんぶしてあげます。

赤ちゃんが抱きしめられると、固有受容器が刺激されて、
安心感やリラックス感を生み出します。

抱きしめられないままにされると、
不安や落ち着きがなくなってしまいます。

また、眠かったり勉強に身がはいらないときに、
思いっきりのびをして体を動かすと、
目覚めて、集中度合いが高まるのも
固有受容器の働きによるものです。

体のズレ

このような精巧な働きがあるにもかかわらず、
よろめいたり、何かにぶつかったりすることがあるのは、
どうしてでしょうか?

それは、体のズレによるものです。

ここでいう、体のズレとは、脳が持っている体のイメージと、
実際の体の状態とのずれのことです。

脳が体の位置や動きを正確に認識できないと、
脳が筋肉に向かって出す指示も間違ってしまいます。

その結果、脳は体のバランスをとろうとしているのに、
逆に体はバランスを崩してしまいます。

バランスを崩すまでいかなくても、
筋肉がうまく使えなくなることはよくあることです。

統合

脳が把握している体の位置や動きを、
ここでは、「体のイメージ」と呼びます。

脳は固有受容器からの情報をもとに体のイメージを更新することで、
体のバランスを制御することができます。

この更新がうまくいっている状態を「統合」といいます。

統合ができていると、動くべき筋肉が正しく動いてくれて、
脳は楽に筋肉を制御できます。

統合ができていない状態では、本来動くべき筋肉が正しく動いていなくて、
脳と筋肉のあいだの信号のやりとりに問題があります。

体のイメージはさまざまな物から影響をうける

体のイメージは、周りの環境や自分の思考や感情などに影響されます。

例えば、車がカーブを曲がろうとするとき
車窓からの風景を見ていると、無意識のうちに
体が傾くことがあります。

これは、視覚に映った映像が一方向にうごいたため、
脳がバランスをとろうと筋肉に指示をおくったためです。

他にも、梅干しという言葉を聞いたときに、
唾液が出てくるのは、梅干しのイメージを想起したときに、
消化を促す唾液をあらかじめ用意するように
脳が無意識のうちに舌に指示をおくったためです。

このように、外側からの情報だけでなく、
内側のイメージを想起しただけでも
体のイメージに影響を与え、全身が反射的に動きます。

代償反応

このように、わたしたちは、常に外側や内側からの情報を考慮して、
全身の筋肉に指示を出しています。

それによって、体のバランスは崩れてしまうことが
想像より多いのですが、
バランスを崩したと自覚することは少ないです。

それはなぜかというと、特定の筋肉に脳からのイメージと実際の体のズレが発生し、
筋肉が適切に働かずバランスを崩しそうになると、
他の筋肉が「危ない!このままだと転倒する!」
と思って、代わりに緊張することで、動きを補おうとします。

これを代償反応と言います。

この代償反応のおかげで、体のバランスは保たれますが
代償反応している筋肉は、本来の自分の働きとは違う緊張を強いられるので、
非常にエネルギーを必要とします。

たとえば、ノートパソコンでタイピングをしていると、
ずっと座っているので、本来の体の位置を支える筋肉の働きが鈍り、
周囲の筋肉で、バランスを保とうと頑張りますが、
無理を強いられるため、首や背中や腰が緊張し、こりの原因になります。

筋反射テストとは

大事なのは、働くべき筋肉が正しく緊張を制御できているかを
しらべることです。

そのために、キネシオロジストは、
筋肉を押したり引っ張ったりして負荷をかけることで、
その筋肉が正しく緊張を制御できているかを調べています。

これにより、体のズレがないかどうかが調べられます。

筋反射テストの目的

このように、筋反射テストは、
体のズレが起きていないかを調べるためのツールです。

よく、「キネシオロジーで病気がなおる」とか、
「キネシオロジーで心のケアをします」という
文言がありますが、それは正確な表現ではないと個人的には思います。

体のズレが起きていないという統合状態を作り出すと、
自然治癒力が働きやすい環境であったり、
心のケアをするのに理想的な環境を作ることになります。

このように環境をととのえることは、
その人の健康増進に役立つことは十分に考えられますが、
それ以外のケアと組み合わせたほうが有効な場合もたくさんあります。

逆に言うと、さまざまな治療やケアをする際に
脳を統合状態にしておくと、心や体が理想的な状態になるので、
治療やケアがより働きやすくなることはありうると思います。

ですから、対人援助をしている方には、
キネシオロジーを習得していただくと
非常に強い武器になるだろうとおもいます。

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    こんにちは、マンシャリールの「よっちゃん」です。生きづらさを感じている人の「こころ」と「からだ」をチューニングすることで、生きづらさを解消し、健康で幸せで生きていけるようにサポートしていきます。

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