質問の力
この間、中村先生とお話していたときに、
思い出したことがあります。
何年も前の話になるのですが、
陰陽五行の勉強をしに、
講座を受講しに行ったときのことです。
講座はわきあいあいとした雰囲気で、
進んでいました。
実践練習のなかで、
参加者の悩みを陰陽五行で
ひもといてみるというワークがありました。
参加者が一人一人自分の目下の悩みを発表して、
そのあと、聞いていた参加者が一人一回ずつ質問をしていき、
最後に講師の方が陰陽五行で見てみるという流れでした。
一人目の参加者の女性が悩みを話し、
残りの参加者が質問していって、という流れで、
私が質問するという番になりました。
どんな質問をしたかはわすれたのですが、
私が質問をすると、その女性は急にダーッと泣き始め、
涙がとまらなくなってしまいました。
私も泣かせようとおもって
質問したわけではないのですが、
急に泣き出されて、ちょっと驚いてしまいました。
泣き出した彼女の話では、
私の質問が、問題の核心をとらえてしまったらしく、
おもわず泣き出してしまったということです。
それだけでも、びっくりする話なのですが、
一番びっくりしたのは、
3人の女性が、私の質問をきっかけに
立て続けに涙がとまらなくなってしまったことでした。
もう、3人目のときには、
他の参加者は私がどんな質問をするのだろう、
という期待半分、不安半分みたいな状態で、
一種異様な雰囲気になっていました。
3人とも泣きはらしたあとは、
つきものがとれたようにスッキリしていました。
ただ、この話には続きがあって、
3人目が泣き出したあと、
私は講師の先生からこっぴどく叱られてしまったのでした。
どんなふうに怒られたのかは忘れましたが、
講師の先生からは、きっとやりすぎた風に見えたのでしょう。
私も叱られてしまって、
ああ、そういう質問は金輪際するまい、
と思ってしまいました。
でも、いまになってみると、
私がそうやって質問の力を使えるにもかかわらず、
それを講師の先生に叱られたからと言って、
やめてしまうのは、違うのかなと思います。
決して人を傷つけたわけではありませんし、
むしろ女性から感謝されるぐらいでしたから。
もちろん、いつでもそんな風に
私の質問で相談者のなかにカタルシスが起きて、
泣き出してしまうというわけではありません。
変に期待されても違う話ですし。
まあ、これも一つの思い出話ということで。