ACTにおける「価値 (Values) 」とは
よっちゃん
一般的な意味とACTにおける価値の違い
一般的な意味での価値とは、
何かがどれほど望ましいか、
重要であるかを判断する基準となるものです。
例えば、お金、成功、美しさ、知性、人間関係など、
様々なものが一般的に価値があるとされています。
これらの価値は、社会や文化によって異なる場合があり、
また個人によっても異なる場合があります。
一方、ACTにおける価値は、
「自分にとって何が大切なのか」
ということに焦点を当てたものです。
ACTでいう「価値」は、
人生の中で大切にしたいことや、
どんな人になりたいかという「方向性」のことです。
目標やゴールのように「達成するもの」ではなく、
毎日の行動や選択に影響を与えるものです。
ACTでは、人生をより豊かに、より有意義なものにするために、
自分が何を大切にしたいのかを明確にすることが重要だと考えられています。
ACTにおける価値は、
一般的に価値があるとされるものとは必ずしも一致するとは限りません。
例えば、お金や成功よりも、家族や友人との時間、
自分の好きなことをすることなどを大切にする人もいるかもしれません。
ACTにおける価値の具体的な特徴
ACTにおける価値の具体的な特徴は以下の通りです。
- 具体的である:
曖昧な概念ではなく、
具体的に行動に移せるようなものである必要があります。 - 自分でコントロールできるものである:
他人の行動や結果に左右されないものである必要があります。 - 選択的である:
複数の選択肢の中から、
自分が本当に大切にしたいものを選ぶ必要があります。 - 意識的である:
常に意識し、行動に移していく必要があるものです。 - 柔軟性がある:
状況に合わせて、価値観を調整していく必要があります。 - ゴールではない:
価値は、「目標」のように達成できるものではありません。
例えば、「幸せな家庭を持つこと」や「親切な人になること」は
価値の一例です。
これらは具体的な目標ではなく、
毎日の行動や選択において指針となるものです。 - 方向性:
価値は、人生の中で進むべき「方向」を示しています。
たとえば、「健康を大切にする」という価値は、
健康的な生活習慣を続けるための方向性を示します。 - 継続的に行動:
価値に基づく行動は、一度きりではなく、
毎日少しずつ続けられるものです。
例えば、「他人に親切にする」という価値に基づいて、
毎日少しずつ親切な行動を取ることができます。 - 包括的な性質:•
価値は、特定の行動だけを指すのではなく、
広くいろいろな行動に影響を与えます。
たとえば、「学びを大切にする」という価値は、
読書や勉強、仕事のスキルアップなど、さまざまな行動に関連します。
価値の例
「家族を大切にする」という価値を持っている人を考えてみましょう。
この人は、家族との時間を増やしたり、
家族をサポートする行動を毎日少しずつ行います。
これは特定のゴール(例:毎週日曜日に家族でピクニックに行く)ではなく、
日常の行動全体に影響を与える方向性です。
このようにACTにおける価値は、
人生の中で重要な方向性を示し、
それに沿った行動を取ることで
充実感を得られるようにするものです。
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